作品紹介

作品紹介

「ぶらんこ乗り」

いしいしんじ

いしい しんじ(1966年生まれ)は、日本の作家。 大阪府出身、神奈川県三浦市在住。大阪府立住吉高等学校、京都大学文学部仏文学科卒業。 高校生のころ画家を志すが、知り合いにやめたほうがいいと言われた上に、芸大受験を失敗。京都大学卒業後、リクルート社にて雑誌の編集に携わりながら、シーラカンス釣りが目的の海外旅行で書き溜めた絵が注目を集めデビューし退職。2000年、霜田あゆ美がカバー刺繍担当した『ぶらんこ乗り』が理論社から上梓された際には「大変な物語作家が現れた」と大きな話題になる。少年の目線でもって社会との関わりを意識して描いた作品が多く、優しい表現の裏に切実に人間を生きる姿勢が印象的な作家である。自身の小説に挿絵を書くことも多いが、イラストレーターではない。

あらすじ

頭がよく、作り話の天才。サーカスを見に行った日からぶらんこに乗るようになった。声を失っても拾い犬の指の音やその他の動物と話すことが出来た弟。――天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて……。サーカスや雹や両親の死などを経験しながら弟がノートに書き残したお話しを高校生の姉が回想しながら弟のことを思い出す。